日めくりインドア女子

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「島唄」だけじゃない、THE BOOMの魅力がつまった数々の名曲【星のラブレター】

2014年12月に惜しまれながらも解散したバンド、THE BOOM。

テレビの歌番組などで彼らの曲を耳にする機会も減ってしまいました。

わたしはずっとTHE BOOMのファンでした。25年というバンドの活動期間、コンサートにも何度か足を運び、人生の節目節目にはブームの曲を聴いていました。どの曲を聴き返してみても、いろいろな思い出がよみがえってきます。

THE BOOMといえば「島唄」が思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか。

そんな大ヒットした「島唄」以外に、魅力的なTHE BOOMの曲をいくつかご紹介したいと思います。

「風になりたい」

風になりたい

風になりたい

  • THE BOOM
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

「島唄」と並んでTHE BOOMの代表曲とされる「風になりたい」。

沖縄音楽を取り入れた「島唄」とは異なり、「風になりたい」ではブラジルのサンバ音楽を取り入れています。 

ブームのボーカルであるMIYAこと宮沢和史さんは本当に探究心の強いお方で、興味を惹かれた音楽をとことん追求し、何度も足を運んで地域性をも取り入れていくようなアーティスト。

THE BOOMで言うと初期のフォーク・ロック→スカ→沖縄→バリ島→ブラジル(サンバ)→ボサノバ→日本、といった具合に音楽性は変化していきます。

ファンからしたら、世界旅行をするアーティストから土地柄や香りが染みついた色とりどりの手紙をもらうような気持ちで音楽を聞いていたのではないでしょうか。わたしもその一人でした。

「風になりたい」で印象深いのは、2011年の東日本大震災後にテレビでこの曲を歌ったときのことです。

荒れ狂う波にもまれ 今すぐ風になりたい

の部分が

荒れ狂う日々をこえて 今すぐ風になりたい

と変わっていました。被災した方々に対する配慮だったのでしょう。

それとは別に震災後に聞いたラジオで、宮沢さんは「絶望感に打ちひしがれた」と語っていらっしゃいました。ギターを担いで行ったけど音楽の無力さを思い知って何も歌うことができなかった、とも。アーティストのみならず、ほとんどの人がそう思い知らされるような大災害でした。「音楽こそすべて、NO MUSIC, NO LIFE」なんてわたしは絶対に思いません。生活あっての趣味ですから。でも、音楽によって慰められる心があることも事実だと感じています。

 

「星のラブレター」

星のラブレター

星のラブレター

  • THE BOOM
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

ここからは年代順にご紹介していきます。

「星のラブレター」はTHE BOOMの1stアルバム『A PEACETIME BOOM』からシングルカットされ、「赤い羽根共同募金」のコマーシャル曲にも使われました。

ホコ天時代からおなじみのフォークロックにスカをミックスした初期のサウンドは、THE BOOMを語るうえで外せないものとなっています。

個人的にグッとくるのは、二番目のサビが終わったあとに

何十年指折り数えて 自転車にのって

また君に会いに行くよ

と大きく時が流れるところです。

「星のラブレター」はライブでも定番曲となっていて、この部分でリアルに時を超えた実感を伴います。リリースされた1989年からまさに『何十年』も経ているのでまさに指折り数えて。

「星のラブレター」はいろいろなアーティストにカバーされています。

▼わたしが一番すきなカバーはCharaが歌ったものです

星のラブレター

星のラブレター

  • Chara
  • ポップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

「釣りに行こう」

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釣りに行こう

釣りに行こう

  • THE BOOM
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

2ndアルバム『サイレンのおひさま』に収録。

ボーカルの宮沢さんの趣味が釣りだったことから、THE BOOMの曲には「釣り」「魚」「川」などのモチーフが出てくるものが多いですが、この「釣りに行こう」はその真骨頂と言っていいかもしれません。

冒頭部分の

十何年前はまだ 君より小さくて

君のアゴのほくろを いつも見上げてたんです

から成長した「僕」が、「釣りに行こう」と「君」を誘う歌。「僕」と「昼寝ばかりして嘘ばかりついていた君」の関係がいまいちわからないんですよね。聴くたびに不思議な童謡のようだと思います。ちなみに宮沢和史さんご自身、アゴのあたりにホクロがあります。「親」と「子供」の関係にも置き換えられる歌なのかなぁ。

アルバム収録されたものとは別に、「釣りに行こう」は1990年3月に矢野顕子さんプロデュース&デュエットでシングルカットされています。

 ▼矢野さんとのデュエットバージョン

釣りに行こう

釣りに行こう

  • THE BOOM and Akiko Yano
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 ▼矢野顕子さんソロバージョン

釣りに行こう(WHY DON'T WE GO FISHING)

釣りに行こう(WHY DON'T WE GO FISHING)

  • 矢野顕子
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

「気球に乗って」

気球に乗って

気球に乗って

  • THE BOOM
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

これもアルバム『サイレンのおひさま』に収録されています。

ゆったりとした三拍子のフォークの調べにのせて、後ろ向きにメッセージ性の強い歌詞。 

このアルバム『サイレンのおひさま』には「晩年-サヨナラの歌-」という超絶鬱っぽい曲も収められていて、歌詞の意味をよくよく確かめながらアルバムを通して聴くと『歌詞書いている人(宮沢さん)、大丈夫かな…?」とわりと心配になってしまうのですが、暗く沈んだ気持ちのときにはそれと同調するような音楽を好む傾向があるわたしとしては大好きなアルバムです。

▼明るい曲や激しい曲も収録されています

 

「中央線」

中央線

中央線

  • THE BOOM
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

ブームのフォークソングといえばこれが思い浮かぶ方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「中央線」とは東京から長野方面までを走っている路線ですね。THE BOOMのメンバー4人のうち、3人が山梨県出身なので、中央線を利用することも多かったのでしょうか。

ちなみに「島唄」がヒットしたことでよく沖縄出身のバンドかと勘違いされることが多いようですが、MIYA(Vo.)、TAKASHIくん(Gt.)、YAMAちゃん(Ba.)の三人が山梨県出身、栃やん(Dr.)が千葉県出身という、沖縄からはわりと離れた土地で生まれ育った4人だそうです。

 

「月さえも眠る夜」

月さえも眠る夜

月さえも眠る夜

  • THE BOOM
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

1993年にリリースされた5枚目のアルバム『FACELESS MAN』に収録されています。

ミドルテンポで、バリ島を感じさせる楽器の調べをバックに歌われるのは、「あなた」に対しての愛。

失恋かなにかでひどく泣いて、落ち込んでいる「あなた」に対して、慰めにも近い感情で

なにもかも捨てておいで

あなただけ連れておいで

月さえも眠る夜

と大きな愛を示します。

これ…、傷ついているときにカラオケで歌われたらめっちゃグッとくるやつですよね…残念ながら誰かに歌ってもらった経験はないですけれども…。

 

「berangkat-ブランカ-」

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berangkat―ブランカ―

berangkat―ブランカ―

  • THE BOOM
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

バリ島のケチャにも似た「チャクチャクチャ」というコーラスが印象的な曲。

"berangkat”というのはインドネシア語で「出発する」という意味だそうです。

berangkat 誰でもいつかは

berangkat 大地にとけていく

といったサビの部分に、世界を旅してきたMIYAが各地で感じ取った別れと出会いに対する想いがあらわれているかのようです。

1994年にリリースされた6枚目のアルバム『極東サンバ』に収録されています。

ちなみに『極東サンバ』にはブランカの他にも「 風になりたい」「帰ろうかな」などが収録されています。個人的にとても好きなのは大人の恋を歌った名曲「モータープール」です。低音から高音までを歌いこなすMIYAの歌唱力に驚いてしまいます。アルバム全体を通して、THE BOOMとしてはもちろん、「ボーカリスト宮沢和史」の円熟度が感じられる1枚です。

▼ジャケットの男性はドラムの栃木さんなんでしょうか…? 

 

番外編:「神様の宝石でできた島」

神様の宝石でできた島

神様の宝石でできた島

  • MIYA & YAMI
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

MIYAがジャマイカのミュージシャンとMIYA & YAMIとして1994年に発表した曲です。
2001年にはTHE BOOMとしてもあらためてリリースされました。 

「君」との別れを前向きに歌った曲で、これも長年BOOMER(ブームのファンをこう呼びます)に愛されてきました。

サヨナラは言わないで いつかまた会えるはずさ

神様の宝石でできたこの島で

この部分がバンドとしての解散と重なって、とても切ない気持ちになります。メンバーの体調面もあり解散という道を選んだブームですが、 こうして曲は残っていきますし、メンバーもそれぞれ活動しています。

 

一番おすすめなベストアルバム

THE BOOMのベストアルバムは何枚か出ていますが、一番おすすめなのが2014年に再販された『89-09 THE BOOM COLLECTION 1989-2009』です。

このベストアルバム自体は2009年に発売されたものですが、THE BOOMの解散にあわせて高品質な「Blu-spec CD2」形式で発売されました。

「Blu-spec CD2」というのはSonyがBlu-ray製造に使用している技術をCDに注ぎ込んだもので、手持ちのCDプレーヤーで再生することができる高音質CDです。

▼二枚組になっていて、上に紹介した曲のほとんどが網羅されています。

昔のアルバムは持っていますが、昔のCDって音量がやけに小さかったり、シャカシャカと軽い音質だったりするので、高音質で再販されるのはファンとしてもうれしいですね。

 

おわりに

大好きなアーティストであるTHE BOOMについての記事を書きたいと思い立ったものの、書いているうちに7枚目くらいまでのアルバムを全部通して聴いてもらいたいという衝動が沸き上がってきてしまいました。紹介しきれず残念です。

ちなみに頸椎の病気でしばらくお休みされていた宮沢和史さんのTwitterによると、2017年は少しずつ音楽活動を再開していくとのうれしい報告もありました。

去年あたりからは宮沢さんの息子さんである宮沢氷魚さんをテレビで見る機会も増えてきましたね!

▼お顔がお父様そっくりで、親戚のおばちゃん目線で見てしまいます…

ザ・ブームの解散は終わりでもあるけれど始まりでもあったんだなぁと実感している最近です。

 

お読みいただきありがとうございました。