日めくりインドア女子

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一風変わった松坂桃李に注目。新日曜ドラマ【視覚探偵 日暮旅人】第1話感想

小説「探偵・日暮旅人(ひぐらしたびと)」シリーズを原作としたドラマが昨日から始まりました。

第1話を振り返ってみたいと思います。原作は未読ですが、ドラマのネタバレがありますのでご注意ください。

初回といえども第1.5話みたいな

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「視覚探偵 日暮旅人」は2015年11月にスペシャルドラマが放送されています。

日暮旅人が視覚だけを持っていて、血縁関係のない「娘」や探偵のパートナーとともに探偵事務所で暮らしていること、娘が通う保育園の陽子先生との出会いなどはスペシャルドラマのほうで詳しく描写されていました。

昨夜の第1話はそういう部分がかなり省かれていて、あら、これ初見の人はちょっとよくわからないんじゃない? と思うところも。

とくに旅人には視覚だけがある、ということがそこまで突っ込んで描かれていないのです。読唇術で会話ができる、というのもあまりにスムーズすぎてちょっとどうなのだろうと感じてしまうほど。聴覚を失っているにしては言葉をやりとりする「間」にもそつがないし、状況に応じて声の大きさを調節するのが完璧すぎます。

これは松坂桃李さんの演技力の問題ではなくて、なんらかの意図があっての演出なのかもしれません。

 

ドラマ独自の設定

原作小説のほうは未読なのですが、どうも「旅人が本気出して視覚を使うと失明のおそれがある」というのは、ドラマ独自の設定のようです。

そんな設定なのに探偵事務所で探し物をし続けているのもどうかと思うのですが、第1話ではどうしても人探しをしなければいけない状況になって、旅人は視覚を使います。

今回はそれが「娘」である灯衣(てい)や陽子先生のためだったので、『旅人に力を使わせてしまった。ごめんなさい』と灯衣ちゃんが泣くのがすごく切なかったです。この先またこういう局面があるに違いなく、そのたびに旅人は超視覚を使うために命を削るかどうかの選択をするのでしょう。

 

演出は堤幸彦ほか

堤幸彦といえば「ケイゾク」「トリック」「SPEC」など独特の演出で有名ですね。わたしはそのシリーズがすごく好きだったので「日暮旅人」も楽しみにしていました。

今の段階ではところどころ堤さんっぽい演出もあるかなといった感じですが、まだまだ抑え気味。よく見ると「スタッフ」のクレジットが「演出:堤幸彦ほか」なんですよね。なので、堤さんがガッツリ演出しているわけではないのかなぁと思ってしまいます。

堤幸彦さんの「感覚をフルに使って見る」演出が大好きなのでこれから期待したいところです。

 

第1話の見どころ

通常より30分拡大して放送された第1話ですが、前半部分は多部ちゃん渾身のネズミの顔真似が必見かと思います。あとはシシドカフカさん演じる女刑事がかなり破天荒で、誤認かつ違法逮捕をいきなり陽子先生にしでかすという超展開

後半、遠足のお弁当を持ったまま逃げ回るチンピラを灯衣が追いかけるあたりがかわいそうで見てられないのですが、古井戸に落っこちてからは途端に命の危機にさらされてしまいます。

ちなみに灯衣を演じているのは2016年のNHKドラマ「奇跡の人」で海ちゃん役をやっていた住田萌乃さん。海ちゃんのときは喋れない役だったのでハキハキとなんでもこなす灯衣ちゃんがまったくの別人に見えますが、笑顔がやっぱりかわいらしくて思わず「海ちゃん!!」と感極まってしまいました。

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古井戸に落ちた灯衣達を旅人が探すところが今回のクライマックス。というのも、誘拐事件の容疑者と勘違いした女刑事が旅人達をまたしても誤認逮捕するんです。いきなり手錠をつないで「うん、まぁ、違法逮捕だよね(笑)」と言ってのける女刑事にすごくイライラしました。前日に陽子先生を誤認逮捕したのが伏線なんでしょうけど、それに至る女刑事の過去や心理が今のところまったく描かれないので「とにかくメチャクチャな人なんだろう」という感想しか抱けません。陽が落ちても警察が捜索している様子もまったくなく、旅人は手錠で車につながれっぱなし。

そこで旅人の「視覚以外の感覚がない」のを生かして手錠から無理やり手を引き抜くシーンが生きてくるわけですが、あーーー旅人のきれいな手がーーーー!とやっぱり女刑事にイライラしました。怪我はメイクですけどね。松坂桃李さんの手、すごいきれいなんですよね…。

手錠から脱出して、灯衣らを探す旅人と雪路。月明かりに照らされる旅人の姿がなんかの精霊かな! はたまたエルフかな! というくらい美しいです。「目」を使って感情を見る旅人ですが、思いがけず懐かしいかたちの感情に出会って涙します。感動の涙があふれる旅人、これまた美しすぎるわな! かぐや姫かな! と心が乱されるほどに素敵でした。

1話はほかにも陽子先生がむかし埋めたタイムカプセル、そのときの幼い陽子がすきだった「たーくん」、むかしちょうど陽子が園児だったころにあった誘拐事件、それを隠したがっている旅人などの伏線が張られていました。

あと戸田恵子さんのアンパンチがすごかったです。

 

おわりに

すみません、松坂桃李さん見たさで視聴したせいもあり、感想がどうも旅人寄りになってしまいました。

「視覚探偵 日暮旅人」の見逃し配信はHuluやdtvにあるようです。Huluは初回二週間、dtvは初回31日間が無料となっています。

原作の小説はわたしは未読ですが、ドラマでは独自の設定があるとなると、原作のほうもかなり気になってきました。

▼原作小説シリーズの公式サイト

ドラマのほうをすべて見終わったら、原作もぜひ読んでみたいと思います。

次回も楽しみです。

 

お読みいただきありがとうございました。